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人気の漫画『ニセモノの錬金術師』について、「打ち切り」になったのではないかという、ファンにとっては非常に気がかりな噂が流れています。一方で、緻密な世界観や独特なストーリー展開からニセモノの錬金術師は面白いという熱烈な声も多く、最新刊や待望のニセモノの錬金術師 5巻の発売情報を探しているファンも少なくありません。
この混乱の一因には、原作者・杉浦次郎氏によるニセモノの錬金術師 ラフ版 完結という情報が存在することが深く関わっています。ラフ版とは一体何なのか、そして現在連載中の商業版とはどう違うのでしょうか。
そこでこの記事では、現在ニセモノの錬金術師 カドコミ(旧ComicWalker)で公式に連載されている「商業版」の最新状況と、ラフ版とのニセモノの錬金術師 商業版 違いにも触れながら、多くの方が抱く「打ち切り」説の真相を、客観的な証拠に基づいて徹底的に調査・解説します。
この記事を読むと分かること
- 『ニセモノの錬金術師』が打ち切りではない客観的な証拠
- 「打ち切り」という誤解が生まれた3つの理由
- 「ラフ版」と「商業版」の具体的な違い
- 単行本の最新刊と今後の発売予測
『ニセモノの錬金術師』が打ち切りになったのかどうか、その真相が気になりますよね。この記事を読めば、なぜそのような噂が立ったのか、そして現在の本当の連載状況がどうなっているのかが明確に分かります。結論から言えば、心配は無用です。その理由をこれから詳しく見ていきましょう。
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ニセモノの錬金術師「打ち切り」説と現在の連載状況

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まず結論から、『ニセモノの錬金術師』が打ち切りになったという事実はありません。ここでは、その説を明確に否定する客観的な証拠と、現在の公式な連載状況について詳しく解説します。
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結論:打ち切りは完全な誤解

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多くの方が心配されている「ニセモノの錬金術師 打ち切り」という情報ですが、これは明確な誤解です。
人気作品であればあるほど、少しの休載や情報の空白期間に「打ち切りか?」という不安の声が上がるのはよくあることですが、『ニセモノの錬金術師』に関しては、その心配は一切不要です。
私たちが調査した限り、本作品が打ち切りになったという公式な事実は一切確認できませんでした。それどころか、全ての客観的な証拠が、作品が明確な将来の出版スケジュールをもって積極的に連載中であることを示しています。
一般的に、漫画が打ち切りになる際には、以下のような兆候が見られることがあります。
- 物語の伏線が全く回収されないまま、唐突に最終回を迎える
- 連載誌や公式サイトで「長期休載」のアナウンスが出たまま、続報が途絶える
- 単行本(コミックス)の発売が長期間ストップする
- 公式SNSアカウントなどが更新されなくなる
しかし、『ニセモノの錬金術師』の現在の状況は、これらのいずれにも当てはまりません。公式プラットフォームでは定期的に更新が続き、単行本も計画的に発売されています。
では、なぜこれほどまでに明確に連載が続いている作品に対して、「打ち切り」という正反対の噂が広まってしまったのでしょうか?
その最大の理由は、本作品が持つ非常に特異な出版経緯にあります。現在KADOKAWAから連載されている「商業版」とは別に、原作者の杉浦次郎氏が個人で発表し、すでに第一部が「完結済み」となっている「ラフ版」が存在するのです。
この「ラフ版の完結」という情報が、ラフ版の存在を知らない人たちに「作品自体が完結(=打ち切り)した」と誤って伝わってしまったのが、混乱の真相と考えられます。
次の項目から、本作が打ち切りではないことを裏付ける具体的な「3つの証拠」を、一つずつ詳しく見ていきましょう。読者の皆様の不安を払拭できる、確かな情報をお届けします。
証拠①:公式連載と更新予定

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『ニセモノの錬金術師』が打ち切りではないことを示す、最も直接的かつ強力な証拠は、KADOKAWAの公式プラットフォームで現在も連載が続いているという事実です。
本作の商業版は、株式会社KADOKAWAが運営する公式のコミックポータルサイト「カドコミ」(以前のComicWalker)にて、2023年6月3日より連載されています。
「カドコミ」はKADOKAWAの直営サイトであり、その情報は出版社の公式発表そのものです。そして、この「カドコミ」の作品ページでは、不定期ながらも明確に「次回更新予定日」が告知され続けています。
2025年10月時点でも最新話の更新が行われており、連載が計画通りに進行している何よりの証拠です。これは、連載が計画通りに進行している何よりの証拠となります。
「次回更新予定日」が明記される重要性
出版業界の慣習として、もし本当に連載が打ち切りになる場合や、再開の目処が立たない長期休載に入る場合、更新予定日は「未定」または「不定期更新」と告知されるか、最悪の場合、告知自体がなくなります。
具体的な未来の日付が公式に示され続けていることこそ、編集部と作者の間で明確なスケジュールが組まれ、プロジェクトがアクティブに動いていることを示す、打ち切りの可能性を否定する最も強力な証拠と言えるのです。
連載ペースは月刊や隔週など固定ではないようですが、これは作画のクオリティを維持するため、あるいは原作の膨大な情報を漫画に落とし込むために必要な調整期間と考えられます。ペースが一定でないことをもって「打ち切りが近いのでは?」と心配する必要は全くありません。
安心して、公式の「カドコミ」アプリやWebサイトで、最新話の更新を待つことができます。
証拠②:最新刊4巻の発売日
第二の証拠は、単行本(コミックス)が継続的に刊行されているという、非常に分かりやすい事実です。
Webでの連載と並行して、物語をまとめた単行本がKADOKAWAの「MFC(月刊コミックフラッパー)」レーベルから出版されています。出版社にとって、単行本の制作・印刷・流通・宣伝には大きなコストがかかります。打ち切りを予定している作品に対して、このような投資を継続することはあり得ません。
2025年10月31日現在、最新刊である第4巻が2025年7月23日に発売されています。
これまでの刊行ペースを見てみると、その計画性がよく分かります。
| 巻数 | 発売日 | 前巻からの間隔 |
|---|---|---|
| 第1巻 | 2024年1月23日 | – |
| 第2巻 | 2024年2月22日 | 約1ヶ月(※初期のまとめ) |
| 第3巻 | 2024年9月21日 | 約7ヶ月 |
| 第4巻 | 2025年7月23日 | 約10ヶ月 |
第1巻と第2巻は連載初期のストックをまとめたため短い間隔でしたが、第3巻以降は約7〜10ヶ月のペースで安定的に新刊がリリースされていることが分かります。
漫画の単行本化作業は、Web連載の原稿をそのまま使うのではなく、コマ割りやセリフの調整、描き下ろしのおまけページ追加など、多くの手間がかかります。この作業が滞りなく行われ、定期的に書店に新刊が並んでいるという事実は、作者、作画家、そして出版社の編集部が一丸となってプロジェクトを推進している動かぬ証拠です。
特にKADOKAWAのような大手出版社が、これだけのリソースを投じている作品を、人気が出始めているこの段階で打ち切る理由はどこにも見当たりません。
証拠③:堅調な人気と受賞歴
第三の証拠として、本作が打ち切りを検討されるような不人気作品ではなく、むしろ商業化の前から確かな人気と評価を獲得し、現在も堅調な支持を得ている点が挙げられます。
そもそも、なぜKADOKAWAという大手出版社がこの作品の商業化に踏み切ったのでしょうか。それは、原作者の杉浦次郎氏が個人で発表していた「ラフ版」が、その圧倒的な物語の力でWeb上で既に大きな注目を集めていたからです。
その人気を客観的に証明したのが、「次にくるマンガ大賞 2022」のWebマンガ部門での第12位ランクインです。
「次にくるマンガ大賞」は、読者からの投票によって決まるため、ユーザーのリアルな支持が反映される賞として知られています。この受賞は、まだ商業化されていない「ラフ版」の時点で、「この作品は売れる」という強力なお墨付きを業界に示したことになりました。
この受賞(2022年8月)が大きな後押しとなり、翌2023年6月から商業連載がスタートしました。出版社からすれば、すでに市場調査が完了している「ポテンシャルの塊」のような作品だったのです。
商業化された後もその勢いは続いています。電子書籍ストアのレビューやX(旧Twitter)などでの感想を見ると、「世界観が深すぎる」「頭脳戦が面白い」「主人公のクズっぷりが逆に新鮮」「ノラが可愛い」といった熱心なファンの声が多数見受けられます。
もちろん、後述するようにその独特な作風から賛否両論あるのも事実ですが、それは作品に強烈な個性がある証拠でもあります。万人受けする作品でなくとも、熱狂的なファン層をがっちり掴んでいる作品は、商業的に「成功」と見なされます。
確かな実績と、現在進行形の人気。これこそが、本作が打ち切りとは無縁であることの何よりの証拠です。
5巻の発売日も予想
最新刊が4巻(2025年7月23日発売)と聞くと、次に気になるのはもちろん「第5巻はいつ発売されるのか?」という点ですよね。
まず結論から申し上げますと、2025年10月31日現在、『ニセモノの錬金術師』第5巻の公式な発売日はまだ発表されていません。
「え、決まってないの? やっぱり不安…」と思われるかもしれませんが、ご安心ください。これは通常の出版サイクルであり、第4巻が発売されてからまだ数ヶ月しか経過していないため、次巻の発売日が告知されていないのはごく当たり前のことです。
とはいえ、これまでの刊行ペースから次の発売日をある程度予測することは可能です。
先ほどの表で確認した通り、単行本の刊行ペースは以下のようになっています。
- 第2巻 → 第3巻:約7ヶ月
- 第3巻 → 第4巻:約10ヶ月
このペースを考慮すると、第4巻の発売日(2025年7月23日)から約8ヶ月~10ヶ月後に第5巻が発売される可能性が高いと推測できます。
【非公式】第5巻 発売日予想
2026年3月 ~ 2026年5月頃
※あくまで過去のペースに基づく非公式な「予想」です。
一部の発売予想サイトなどでは「2026年5月24日頃」といった具体的な日付まで予測されていますが、これも同様に過去のデータから機械的に算出されたものに過ぎません。
ご注意ください
これらの日付は、作者や出版社の都合(連載の進行度、作画の作業量、他の新刊との兼ね合いなど)によって前後します。正式な発売日については、「カドコミ」での連載ページや、KADOKAWA(MFC)の公式X(旧Twitter)アカウントからの続報を待ちましょう。
多くの場合、新刊の発売日は発売日の約1〜2ヶ月前に正式にアナウンスされます。
ニセモノの錬金術師「打ち切り」疑惑が生まれた理由

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では、これほど順調に連載・刊行が続いているにもかかわらず、なぜ「打ち切り」という全く逆の噂が広まってしまったのでしょうか。その背景には、本作の持つ特異な成り立ちと、熱狂的なファンを生むほどの強い個性が関係しています。
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理由①:ラフ版の「完結」情報

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「ニセモノの錬金術師 打ち切り」という誤解を生んだ最大の理由。それは、原作者・杉浦次郎氏が商業化以前に個人で発表していた「ラフ版」の第一部が「完結済」となっていることです。
この「ラフ版」とは、その名の通り、現在の商業版の元となった原作者自身が作画まで手掛けたバージョンのことです。このラフ版は、出版社を通さず、Pixiv(ピクシブ)、ニコニコ漫画、Twitter(現X)といったプラットフォームで個人的に公開されていました。
問題は、このラフ版が非常に大きなボリュームを持ち、その「第一部(◆1部)」が明確に「完結済」と表記されている点です。実際、この第一部だけでも商業単行本の10巻分以上に相当すると言われるほどの膨大な内容でした。
この事実を知らずに、あるいは文脈を理解せずに「ニセモノの錬金術師 完結」というキーワードだけをインターネット上で見かけた人が、「ああ、あの作品は終わってしまったんだ」「人気が出なくて途中で完結(=打ち切り)になったんだ」と誤解してしまった可能性が極めて高いと考えられます。
情報の混同が疑惑の核心
つまり、「原作者が個人で公開したラフ版(第一部)の完結」という事実が、「出版社が連載している商業版の打ち切り」という全く異なる情報として誤って伝播してしまったのです。
これは作品の打ち切りを意味するものでは全くなく、あくまで物語の大きな区切りを示しているに過ぎません。この情報が、現在連載中の「商業版」の話と混同されてしまったのが、疑惑の核心と言えるでしょう。
ラフ版はKindleなどで無料で読める部分も多く、多くの読者にとっての最初の接点となりやすかったことも、この誤解が広がる一因となったかもしれません。ラフ版から作品に触れた読者が「完結済」という表示を見れば、物語全体が終了したと結論付けてしまうのは自然な流れとも言えます。
理由②:「ラフ版」と「商業版」の違い

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では、その混乱の原因となっている「ラフ版」と、今私たちが主に楽しんでいる「商業版」は、具体的に何が違うのでしょうか。この2つは似て非なるものであり、その違いを理解することが誤解を解くカギとなります。
最大の違いは、商業版ではプロの漫画家である「うめ丸」氏が作画を新たに担当している点です。物語の骨子(プロット)はラフ版を忠実に追っていますが、表現のクオリティが全く異なります。
両者の違いを詳しく表にまとめました。
| 項目 | ラフ版 (原作) | 商業版 (現在連載中) |
|---|---|---|
| 作者 | 原作・作画:杉浦次郎 | 原作:杉浦次郎 / 作画:うめ丸 |
| 発表の場 | Pixiv、ニコニコ漫画など (個人発表) | カドコミ (KADOKAWA) (商業連載) |
| 作画 | 原作者によるラフなタッチ。 (一部では『HUNTER×HUNTER』の特定時期と比較されることも) |
うめ丸氏による美麗で高品質な作画。 キャラクターの表情や背景、戦闘シーンが格段に詳細で魅力的になっている。 |
| ストーリー | 物語の骨子・ネーム(絵コンテ)。 第一部は「完結済」。 |
ラフ版のプロットを忠実に、かつ商業作品として再構成。 キャラクターの掘り下げや設定の補足が加えられている。 |
| 現在の状況 | 第一部 完結。第二部の構想も一部公開されている。 | 絶賛連載中。 単行本4巻が発売され、続刊も予定されている。 |
原作者の杉浦氏自身も、商業版のクオリティについて、自身のX(旧Twitter)で「ちゃんとした漫画になっちゃった…!」と(謙遜と賞賛を込めて)コメントしており、両バージョンの制作品質に大きな違いがあることを認めています。
商業版は「リブート(再起動)」作品
ラフ版は、いわば「完成された設計図」や「原作小説」に近い存在です。そして商業版は、その設計図を元に、うめ丸氏というプロの作画家とKADOKAWAという大手出版社がタッグを組んで、より多くの読者に届けるために作り直した「公式リブート作品」と言えます。
ラフ版を読んで先の展開を知るもよし、商業版でじっくりとハイクオリティな作画を楽しむもよし。どちらも『ニセモノの錬金術師』の魅力的な世界の一部なのです。
商業版はラフ版のどこまで進んだ?
ラフ版をすでに読んでいる方、あるいはその存在を知った方にとって、「商業版は今、ラフ版のどのあたりまで進んでいるのか?」は非常に気になるところでしょう。
結論から言うと、商業版はまだラフ版の「第一部」の道半ばであり、完結にはほど遠い状況です。
詳細なファンによる進行度の比較分析によると、商業版の単行本第3巻(2024年9月発売)が終了した時点で、物語はラフ版第一部(全555ページとされる)の約435ページ部分に相当するとされています。
その後、第4巻(2025年7月発売)でさらに物語は進行しています。このペースでラフ版の第一部のみをすべて漫画化した場合、商業版は推定で約13巻に達すると予測されています。(※一部のファンによる分析による)
ラフ版第一部(完結済) = 商業版コミックス 約13巻分?
これはあくまで単純計算での予測ですが、いかに原作であるラフ版が膨大な情報量とストーリーを持っているかが分かります。そして、商業版が非常に長大な計画のもとに進行していることを示しており、短期的な打ち切りとは全く相容れないプロジェクトであることの証左でもあります。
さらに言えば、ラフ版には「第一部 完結」とある通り、原作者の構想には当然「第二部」以降も存在します。商業版がこのまま人気を維持すれば、ラフ版の第一部を終えた後も、壮大な物語が続いていく可能性を秘めているのです。
ラフ版にはまだ膨大な量の未消化のストーリーが存在しており、商業版の展開はまだまだこれからが本番と言えます。ファンとしては、安心してこの先の長い道のりを楽しみに待つことができます。
理由③:独特な作風への賛否
打ち切り疑惑が生まれた背景として、上記2つの「ラフ版」に関する理由ほど直接的ではありませんが、作品の持つ独特な作風が、読者の評価を二分しやすいという点も、間接的に影響しているかもしれません。
『ニセモノの錬金術師』は、単なる「異世界転生チート」物語では決してありません。主人公はチート能力(万物のレシピ)を持ちながらも、それを慎重に使いこなし、作り込まれた世界観と、「魔術」「錬金術」「呪術」といった非常に複雑なルールを駆使して問題を解決していきます。この知的な面白さが最大の魅力です。
しかし、その評価については、読者の好みによって賛否が分かれる傾向が見られます。
肯定的な評価("賛")
- 緻密に練られた世界観と設定の深さが圧倒的
- 複雑なシステムを理解し、ロジックで敵を倒すプロセスがアツい
- 主人公の倫理観が独特で、ありきたりな「良い人」ではないのが新鮮
- ヒロイン(特にノラ)が非常に魅力的で応援したくなる
否定的な評価("否")
- 主人公の性格や行動が利己的で、好感が持てない・気味が悪い
- 設定説明が非常に多く、物語のテンポが遅く感じる
- 一部の性的な描写が唐突で、物語の流れに必要性を感じない
このように、評価がはっきりと分かれやすい作品は、「自分には合わなかった」「主人公が嫌い」と感じた読者が、「こんな作風では人気が出ずに打ち切られるのではないか?」と主観的に判断してしまうケースがあります。
しかし、これは作品の失敗を意味しません。むしろ、万人受けを狙わず、強烈な個性で熱心なファン層を確立している証拠です。前述の通り、「次にくるマンガ大賞」での受賞や堅調な単行本の売上が、この「ニッチ・ブロックバスター」としての戦略が成功していることを示しています。深く刺さる読者にはとことん刺さる、それが本作の強みなのです。
原作・杉浦次郎氏と作画・うめ丸氏
最後に、この『ニセモノの錬金術師』という作品を生み出し、支えているクリエイター陣について整理しておきましょう。この制作体制こそが、本作が打ち切りとは無縁の、持続可能なプロジェクトであることの証でもあります。
原作:杉浦次郎 氏
本作の物語、世界観、キャラクターの全てを生み出した原作者です。ラフ版では作画も担当していました。杉浦氏は、本作と並行して『僕の妻は感情がない』という作品も連載しており、こちらは2024年7月から9月までテレビアニメが放送された大人気作となっています。
一人の作家が、作画まで含めて二つの週刊・月刊連載を持つことは、物理的に非常に困難です。もし杉浦氏が『ニセモノの錬金術師』の商業版作画も担当していたら、過酷なスケジュールによってどちらかのクオリティが低下したり、休載が頻発したりしていた可能性もあります。
作画:うめ丸 氏
商業版コミックスの作画を専門に担当しているプロの漫画家です。ラフ版の持つ独特な雰囲気と、杉浦氏の描く複雑な設定やキャラクターの機微を、美麗かつ非常に読みやすい商業レベルの絵柄で完璧に表現しています。うめ丸氏の作画力によって、商業版はラフ版とはまた異なる、新たな魅力を持った作品として昇華されています。
分業体制は「強力な投資」の証
KADOKAWAがこの「原作:杉浦次郎」「作画:うめ丸」という分業体制を採用したのは、極めて合理的な戦略であり、作品への「本気度」の表れです。
『僕の妻は感情がない』で多忙な杉浦氏を「原作」に専念させ、すでにラフ版という完成された脚本(ネーム)が存在した本作に、うめ丸氏という作画のスペシャリストを起用する。これにより、出版社は以下のメリットを得ています。
- 杉浦氏は物語のクオリティ維持と他作品の連載に集中できる
- うめ丸氏が高品質な作画を安定的に供給できる
- クリエイターの燃え尽きによる休載や打ち切りといった最大のリスクを回避できる
この体制はプロジェクトの弱さどころか、二つの人気IP(知的財産)を長期的かつ持続的に展開するために設計された、洗練された制作戦略なのです。
まとめ:ニセモノの錬金術師 打ち切り説の真相
この記事では、『ニセモノの錬金術師』の打ち切り説に関する真相を詳しく解説してきました。
- 「ニセモノの錬金術師 打ち切り」という情報は明確な誤解である
- 打ち切りの事実はなく、KADOKAWAの「カドコミ」で連載中
- 連載が続いている証拠として、公式な次回更新予定日が示されている
- 単行本も継続しており、最新刊の第4巻が2025年7月に発売された
- 第5巻の発売日は未定だが、刊行ペースから2026年頃と予想される
- 打ち切り疑惑の最大の原因は「ラフ版」の存在にある
- 原作者が個人で公開した「ラフ版」の第一部が「完結済み」となっている
- この「ラフ版の完結」が「商業版の打ち切り」と混同された
- 「ラフ版」は原作・作画ともに杉浦次郎氏が手掛けている
- 「商業版」は原作が杉浦氏、作画をうめ丸氏が担当している
- 商業版はラフ版のプロットを忠実に、より高品質な作画で再構成したもの
- 商業版はラフ版第一部の途中であり、完結まではまだ十数巻を要する見込み
- 「次にくるマンガ大賞2022」で12位を受賞するなど人気は堅調
- 主人公の性格やテンポなどで賛否が分かれる作風も一因の可能性
- 分業体制はKADOKAWAによる持続可能なプロジェクト戦略である
最後に
今回は、『ニセモノの錬金術師』の「打ち切り」説の真相について、現在の連載状況と疑惑が生まれた理由から徹底解説しました。打ち切りは明確な誤解であり、その最大の原因が原作者による「ラフ版(第一部完結)」と、現在連載中の「商業版」の存在が混同されたことにあるとご理解いただけたのではないでしょうか。
KADOKAWAの公式プラットフォームで連載が続き、単行本も続々と刊行されていることからも、安心して今後の展開を楽しみにできる作品です。
『ニセモノの錬金術師』の緻密な世界観や、主人公の活躍にさらに興味を持たれた方は、ぜひ公式連載「カドコミ」や発売中の単行本をチェックしてみてください。
また、原作者・杉浦次郎氏の別作品『僕の妻は感情がない』も、2024年7月から9月までアニメが放送された人気作ですので、合わせてご覧になるのもおすすめです。
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