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かつてジャンプで大人気だった料理漫画『食戟のソーマ』。
夢中で読んでいたのに、ネットで検索すると「食戟のソーマ ひどい」なんて予測変換が出てきて、ちょっとショック…なんて経験ありませんか?
特に物語の終盤、「なんであんな展開になっちゃったの?」とモヤモヤを抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな『食戟のソーマ』がなぜ一部で「ひどい」とまで言われてしまうのか、その理由を作品を愛する一ファンとして、そしてWEBライターとして客観的な視点も持ちつつ徹底的に調査・分析してみました。
先に触れておくと、この作品、終盤の展開には確かに多くの人が首をかしげる問題点があるのですが、序盤から中盤にかけての面白さ、その輝きは決して色褪せるものではないんです!
この記事を読むと分かること
- 『食戟のソーマ』が「ひどい」と言われる具体的な理由(特に終盤の展開や異能バトル化について)
- なぜ序盤~中盤は「名作」と言えるほど評価が高かったのか、その魅力の核心
- 賛否両論あるアニメ版や、気になる最終回の内容と評価
- 批判点を踏まえた上で、作品全体が持つ本当の面白さや価値はどこにあるのか
「食戟のソーマ ひどい」という評価は、一体どこまでが本当で、何が原因だったのか。
そして、それでもなおファンを惹きつけるこの作品の魅力とは何なのか。
この記事を読めば、批判点も魅力も深く理解でき、あなた自身の『食戟のソーマ』への評価がきっと定まるはずです。
ぜひ最後までお付き合いください!
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なぜ炎上? 食戟のソーマ ひどいと言われる終盤の迷走

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ここでは、『食戟のソーマ』が「ひどい」と批判される主な原因となった、物語終盤の問題点について掘り下げていきます。特にBLUE編以降の展開が、なぜ多くのファンの反感を買ってしまったのか、その理由を解説します。
- 「ひどい」の声はいつから? BLUE編の評判
- 料理漫画じゃなくなった? 異能バトルの波紋
- 最強すぎ? ラスボス才波朝陽への賛否
- 既存キャラの扱いが雑? ファンの不満点
- 打ち切り説も… 最終回の内容と評価
- 人気失速は避けられなかったのか?
「ひどい」の声はいつから? BLUE編の評判
『食戟のソーマ』に対して「ひどい」という声が目立ち始めたのは、具体的にいつ頃からなのでしょうか。
多くの意見で共通しているのは、物語の最終章にあたる「THE BLUE」編、コミックスで言うと大体31巻あたりから、その傾向が顕著になったというものです。
このBLUE編は、世界中の若手料理人が集う裏の料理コンテストが舞台。
そこでは、「異能(グルーヴ)」と呼ばれる特殊能力を持つ料理人や、薙切家との深い因縁を持つ者たちが登場し、これまでとは毛色の違う展開が繰り広げられました。
では、なぜこのBLUE編が「ひどい」とまで言われてしまうのでしょうか。
主な理由としては、「ストーリー展開が突飛すぎる」「料理勝負からかけ離れた異能力バトルになった」「これまでの人気キャラクターの扱いがぞんざいになった」といった点が挙げられます。
ネット上の感想を見ると、「急に能力バトル始まって冷めた」「ソーマってこんな話だったっけ?」「前のキャラが好きだったのに…」といった、戸惑いや失望の声が数多く見受けられました。
それまでの緻密な料理描写や、キャラクター同士の熱いドラマ展開が好きだったファンほど、この路線変更についていけなかったようです。
もちろん、人によっては十傑との連隊食戟編あたりから、展開のインフレやご都合主義的な部分に違和感を持ち始めていた、という声もあります。
しかし、多くの読者にとって、このBLUE編が『食戟のソーマ』の評価を決定的に変えてしまい、「ひどい」という印象を強く植え付けるターニングポイントになったことは間違いないでしょう。

料理漫画じゃなくなった? 異能バトルの波紋
『食戟のソーマ』序盤の魅力といえば、なんと言っても読者の食欲を刺激するリアルな料理描写と、キャラたちの創意工夫あふれる調理テクニックでしたよね。
定食屋の息子である創真が、奇抜な発想と確かな技術でエリートたちに挑んでいく姿は、まさに王道の料理漫画でした。
しかし、物語が進むにつれて、特に終盤ではその様相が一変します。
批判の的となったのが、「異能(グルーヴ)」や「クロスナイブズ」といった、まるでファンタジーやバトル漫画のような特殊能力の登場です。
食材の声を聞いたり、他の料理人の能力をコピーしたり…。
これらはもはや料理の腕というより、超能力と呼んだ方がしっくりくるようなものばかりでした。
さらに、チェーンソー型のナイフや、爆薬を使うような調理法など、奇抜さを通り越して現実離れした調理器具やテクニックも次々と登場。
これにより、「料理」というテーマ性が薄れ、単なる能力バトルになってしまったと感じた読者が多かったのです。
なぜこのような路線変更が行われたのか、明確な理由は語られていません。
考えられる可能性としては、長期連載におけるテコ入れやネタ切れ、あるいは当時のジャンプで流行していた異能力バトル漫画の影響などが挙げられるかもしれません。
しかし、結果として、多くの読者が求めていた「地道な努力や知識、発想力で道を切り開く料理勝負」という魅力は失われ、「こんなのソーマじゃない」という反発を招きました。
この「異能バトル化」は、「食戟のソーマ ひどい」と言われるようになった最大の要因の一つと言えるでしょう。
最強すぎ? ラスボス才波朝陽への賛否
物語の終盤、創真たちの前に立ちはだかった最大の敵、それが才波朝陽(さいば あさひ)、正体を隠していた頃は鈴木先生と呼ばれていました。
彼は、本作における実質的なラスボスとして登場しましたが、その設定や能力を巡っては賛否両論、いや、むしろ「否」の声が多く聞かれました。
彼の持つ特殊能力「クロスナイブズ」は、触れた料理人の調理器具とその能力を奪い取り、自分のものとして使えるというもの。
これはあまりにも強力すぎ、「チートだ」「ご都合主義も甚だしい」と多くの読者から批判されました。
それまでの『食戟のソーマ』では、どんなに強力な相手にも、創真は知恵と工夫、そして努力で対抗してきました。
しかし、朝陽の能力の前では、そうした料理漫画ならではの面白さが霞んでしまったのです。
まるで、どんな戦術も無効化する絶対的な力を持つ敵に、ただただ主人公補正で立ち向かうような展開に見えてしまったのかもしれません。
もちろん、朝陽には創真の父・城一郎との過去や、薙切えりなへの歪んだ執着といったバックボーンも描かれました。
しかし、そのキャラクター描写が浅いと感じる読者も多く、ラスボスとしてのカリスマ性や、読者が感情移入できるような深みに欠けていた、という意見も少なくありません。
創真との最終決戦の決着の仕方も含め、この才波朝陽というキャラクターの存在自体が、物語の終盤を「ひどい」ものにしてしまった一因であることは、残念ながら否定できないでしょう。

既存キャラの扱いが雑? ファンの不満点
『食戟のソーマ』の大きな魅力は、主人公の幸平創真だけでなく、彼を取り巻く多彩なキャラクターたちでした。
クールなライバル薙切えりな、健気な相棒の田所恵、イタリアン兄弟のタクミとイサミ、スパイスの達人葉山アキラ、荒々しい魅力の黒木場リョウ、錬金術師アリス…。
彼ら一人ひとりが個性的で、創真との関わりの中で成長していく姿を見るのが楽しみだった、というファンは多いはずです。
ところが、物語が終盤に進むにつれて、特に異能バトルが中心となったBLUE編以降、これらの人気キャラクターたちの影が薄くなっていったのです。
ファンからは、「あれだけ魅力的に描かれていたキャラたちが、ただのやられ役や背景になってしまった」「成長が止まってしまったように見える」「インフレについていけず、もはや活躍の場がない」といった不満の声が噴出しました。
特に、遠月十傑のような実力者たちが、BLUE編で登場したばかりの、よく分からない異能を持つ敵にあっさりと負けてしまう展開は、多くの読者を落胆させました。
これまでの積み重ねは何だったのか、と。
丁寧に描かれてきたキャラクターたちの絆や成長物語があったからこそ、終盤でのこの「雑な扱い」は、ファンにとって許しがたいものに感じられたのでしょう。
まるで、大切にしてきたおもちゃを急に取り上げられて壊されたような、そんな悲しさや怒りが、「ひどい」という評価に繋がった側面も大きいと考えられます。
打ち切り説も… 最終回の内容と評価
『食戟のソーマ』の終盤の展開は、あまりにも駆け足で、多くの伏線が回収されないまま終わったように感じられました。
そのため、連載当時から「人気が落ちて打ち切られたのではないか?」という噂が絶えませんでした。
特に、週刊少年ジャンプ本誌での最終回(第315話)は、物語の核心に触れる部分、例えば主人公・創真とヒロイン・えりなの関係の決着などが描かれないまま、やや唐突に幕を閉じた印象を与えました。
この終わり方に対しては、当然ながらファンから「え、これで終わり?」「中途半端すぎる」「消化不良だ」といった不満の声が多く上がりました。
あれだけ盛り上がった物語の結末としては、あまりにもあっさりしすぎている、と感じた人が多かったのです。
ただ、物語にはまだ続きがありました。
本誌連載終了後、ジャンプGIGAにて「食戟のソーマ ~Le dessert~」として3話分の完結編が掲載され、単行本の最終巻(36巻)にも収録されました。
この完結編では、本誌最終回で描かれなかった部分が補完されており、特にソーマとえりなの関係性にも一定の進展が見られました。
そのため、単行本で最後まで読んだ読者からは、「本誌よりはマシになった」「これで少し救われた」といった声も聞かれ、評価は本誌連載時よりは若干持ち直したと言えます。
とはいえ、BLUE編で失速した物語への不満や、異能バトル化への批判を覆すほどの力はなく、全体として「終わり方がひどい」「もっと違う結末が見たかった」という印象が強く残ってしまった感は否めません。
打ち切り説の真偽は定かではありませんが、多くの読者が心から満足できるフィナーレではなかった、ということは確かでしょう。

人気失速は避けられなかったのか?
あれほど序盤から中盤にかけて読者を熱狂させ、アニメ化も大成功を収めた『食戟のソーマ』。
それがなぜ、終盤でこれほどまでに人気を失速させてしまったのでしょうか。
これまで見てきたように、その原因は複合的ですが、やはり「異能バトル化による料理漫画としての魅力の喪失」「過度なパワーインフレ」「既存キャラクターの魅力低下」「ストーリー展開の迷走」といった点が大きいと言わざるを得ません。
読者が『食戟のソーマ』に求めていたのは、おそらく奇想天外な超能力バトルではなく、地に足のついた(それでいてワクワクするような)料理の世界での真剣勝負だったはずです。
しかし、物語は途中からその期待とは違う方向へと舵を切ってしまいました。
結果として、作品独自の魅力が薄れ、他のジャンプ作品との差別化も難しくなり、多くのファンが離れていくことに繋がったのではないでしょうか。
長期連載であるがゆえのマンネリ打破のためのテコ入れだったのかもしれませんし、あるいは作者や編集部の中で目指す方向性が変わったのかもしれません。
しかし、その変化が読者の求めるものと大きく乖離してしまった。
もし、あのまま地道な料理対決や、キャラクターたちの丁寧な成長、そして魅力的なライバルとの切磋琢磨を描き続けていたら…?
そんなIFを考えてしまうファンも少なくないでしょう。
人気失速は、ある意味では避けられない流れだったのかもしれませんが、一時代を築いた人気作の結末としては、あまりにも寂しく、残念な結果だったと言えるでしょう。
食戟のソーマ ひどい評価を覆す!?序盤の魅力と再発見

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終盤の展開で厳しい評価も受けた『食戟のソーマ』ですが、序盤から中盤にかけては紛れもなく名作でした。ここでは、批判的な意見だけではない、この作品が本来持っていた輝かしい魅力や、再評価されるべきポイントについて解説します。
- 序盤は間違いなく名作! その輝きとは
- 読者を虜にした個性的な登場人物たち
- ソーマとえりなの関係はどうなった?
- アニメ版は原作と違う? 評価ポイント
- 賛否両論! お色気リアクションの功罪
- 作者が込めた想いとは?
- 総括:ひどい意見もあるけど面白い?
序盤は間違いなく名作! その輝きとは
断言します。
『食戟のソーマ』の序盤から中盤にかけては、文句なしに面白い!
終盤の展開で作品から離れてしまった人も、これから初めて触れる人も、この時期の面白さはぜひ知っておいてほしいです。
では、その魅力の源泉は何だったのでしょうか?
まず、設定とストーリーが斬新で痛快でした。
下町の定食屋の息子・幸平創真が、超エリート料理学校「遠月学園」に編入し、持ち前の型破りな発想と技術で、プライドの高いエリートたちの度肝を抜いていく。
この下剋上のような展開は、読んでいて非常にワクワクしました。
料理で対決する「食戟」というシステムも、少年漫画的なバトル要素としてうまく機能していましたね。
そして何より、作画担当・佐伯俊先生の美麗な筆致で描かれる**料理の描写**が本当に素晴らしい!
湯気、照り、食材の質感まで伝わってくるようで、読んでいるだけでお腹が鳴ってしまうほどでした。
作中に登場する料理も、料理監修・森崎友紀先生の協力のもと、奇抜でありながらどこか「作ってみたい!」と思わせる魅力的なものが多かったです。
これらの要素が完璧に組み合わさり、当時の週刊少年ジャンプの中でもトップクラスの人気を獲得するに至ったのです。
「ひどい」という前評判だけで敬遠しているなら、本当にもったいない。
ぜひ、序盤だけでもその輝きに触れてみてください。
読者を虜にした個性的な登場人物たち
『食戟のソーマ』序盤の面白さを語る上で、絶対に外せないのが個性豊かなキャラクターたちの存在です。
主人公の幸平創真は、普段は飄々として掴みどころがないようでいて、料理に対しては誰よりも熱い情熱と探求心を持つ少年。
どんな逆境にも臆さず、むしろ楽しむかのようなそのメンタリティは、読んでいて非常に頼もしく、応援したくなりました。
そして、彼を取り巻くライバルや仲間たちも、実に魅力的でした。
「神の舌」を持つ絶対的な味覚の持ち主でありながら、どこか世間知らずなヒロイン・薙切えりな。
気弱で自信なさげだけれど、料理へのひたむきさと優しさで成長していくもう一人のヒロイン・田所恵。
イタリアンのプライドを持つ熱血漢タクミ・アルディーニ、スパイスを自在に操るクールな葉山アキラ、海の幸を知り尽くす荒くれ者・黒木場リョウ、分子ガストロノミーを得意とするアリス・ナキリ…。
彼ら一人ひとりが、独自の料理哲学や譲れないものを持っており、創真とぶつかり合い、時に協力し合う中で、人間的にも料理人としても成長していくドラマが、読者の心を強く掴んだのです。
佐伯俊先生の描くキャラクターデザインも本当に秀逸で、男女問わず魅力的なキャラクターばかりでしたよね。
終盤で彼らの扱いが雑になってしまったのは本当に残念ですが、序盤で見せた彼らの輝きは、決して色褪せることはありません。

ソーマとえりなの関係はどうなった?
物語を彩る魅力的なキャラクターたちの中でも、特に読者の注目を集めていたのが、主人公・幸平創真と、メインヒロイン・薙切えりなの関係性ではないでしょうか。
初対面は最悪。
創真の型破りな料理を、えりなは当初まったく認めようとしませんでした。
しかし、学園での様々な出来事や食戟を通して、お互いの実力や料理への真摯な姿勢を認め合い、少しずつ距離を縮めていきます。
反発し合いながらも、どこか互いを意識しているような、そんな二人のじれったい関係は、熱い料理バトルと並行して描かれるラブコメ要素として、多くの読者をキュンとさせました。
では、最終的にこの二人の関係はどうなったのか?
週刊少年ジャンプ本誌の最終回では、その決着は明確には描かれませんでした。
これが「消化不良」と言われる一因にもなったのですが、ご安心ください。
物語の完結編にあたるジャンプGIGA掲載の「~Le dessert~」および単行本最終36巻で、二人の関係にはしっかりと進展が描かれています。
ネタバレは避けますが、えりながついに創真の料理に対して、心からの「美味しい」を伝えるシーンは、長年のファンにとっては感慨深いものがあるでしょう。
そして、二人の未来を明るく予感させるような、希望に満ちた形で物語は幕を閉じます。
終盤の展開には多くの批判がありましたが、このソーマとえりなの関係性の決着に関しては、「良かった」「これで報われた」と感じた読者も多かったのではないでしょうか。
アニメ版は原作と違う? 評価ポイント
『食戟のソーマ』は、2015年から2020年にかけて、第1期から第5期『豪ノ皿』まで、長期間にわたってテレビアニメも放送されました。
このアニメ版、原作ファンからの評価はどうだったのでしょうか?
結論から言うと、特に序盤から中盤にあたる第1期~第3期あたりまでは、原作の魅力をうまく映像化しており、非常に評価が高かったと言えます。
アニメならではの魅力としては、まず声優陣の素晴らしい演技が挙げられます。
松岡禎丞さん演じる創真をはじめ、種田梨沙さん(第3期以降は金元寿子さん)のえりな、高橋ミナミさんの恵など、キャラクターのイメージにぴったりの声で、物語を大いに盛り上げてくれました。
また、原作の美麗な料理描写を、動きや効果音、そして食欲をそそるBGMで見事に表現。
深夜の放送にもかかわらず、「飯テロアニメ」として話題になりましたよね。
原作の「おはだけ」リアクションも、アニメならではの演出でさらにパワーアップしていました(笑)。
一方で、原作の終盤、特にBLUE編を描いた第5期『豪ノ皿』に関しては、やはり原作同様に「失速した」「異能バトルについていけない」といった厳しい意見が多く聞かれました。
ただ、アニメスタッフなりに、原作の展開を補完したり、キャラクターの見せ場を作ろうとしたりする工夫も見られた、という声もあります。
アニメは原作コミックス36巻の最後まで、つまり物語の完結までを描いています。
アニメから『食戟のソーマ』のファンになった人も多く、作品の知名度と人気を大きく押し上げた功績は間違いなく大きいでしょう。

賛否両論! お色気リアクションの功罪
『食戟のソーマ』という作品を語る上で、良くも悪くも避けて通れないのが、登場人物たちが美味しい料理を食べた際に見せる、あの独特で過剰なリアクション描写です。
あまりの美味しさに衣服が弾け飛んだり、恍惚とした表情で背景に花が舞ったり…通称「おはだけ」とも呼ばれるこの表現は、連載当初から大きな話題を呼びました。
このお色気要素は、間違いなく他の料理漫画にはない強烈な個性であり、作品の知名度を一気に高めるフックとなりました。
インパクトのある絵面は、読者の興味を引きつけ、「なんだこの漫画は!?」と思わせる力がありましたよね。
作画担当の佐伯俊先生が、もともと成人向け漫画で活躍されていたことも、この独特な表現の背景にあると言われています。
しかしその一方で、この表現に対しては「下品だ」「やりすぎ」「料理の描写に集中できない」といった批判や、生理的な嫌悪感を示す声も少なくありませんでした。
特に女性読者や、純粋な料理漫画を求めていた層からは、敬遠される要因にもなったようです。
まさに『食戟のソーマ』の「功罪」を象徴する要素と言えるかもしれません。
功績は、作品の知名度向上と独自性の確立。
罪は、読者を選び、時に作品の本質を見えにくくさせたこと。
物語がシリアスな展開になってもこのリアクション描写が続いたことに、違和感を覚えた人もいたでしょう。
ただ、良くも悪くも、この表現が『食戟のソーマ』という作品を強烈に印象付けていることは、紛れもない事実です。
作者が込めた想いとは?
『食戟のソーマ』を生み出したのは、原作者の附田祐斗先生と、作画の佐伯俊先生のコンビです。
終盤の展開には多くの批判が集まりましたが、彼らがこの作品に並々ならぬ情熱を注いでいたことは、疑いようのない事実でしょう。
では、作者たちはこの物語にどのような想いを込めていたのでしょうか。
インタビューなどが少ないため、真意を正確に知ることは難しいですが、作品そのものから読み取れることはあります。
当初は、斬新な「料理×お色気」というエンターテイメント性の高い作品としてスタートしましたが、物語が進むにつれて、単なる奇抜さだけでなく、料理を通して描かれるキャラクターたちの成長や、ライバルとの絆、そして「誰かのために料理を作る」というテーマが、より深く掘り下げられていったように感じられます。
終盤の異能バトル化といった路線変更も、もしかしたら作者たちにとっては、新しい料理表現への挑戦や、少年漫画としての「強さ」を追求した結果だったのかもしれません。
あるいは、長期連載の中で、当初の構想とは違う方向に物語が展開していった可能性もあります。
ファンブック『creators' specialite』などを見ると、キャラクターや料理への愛情は本物であったことが伝わってきます。
結果として、その挑戦や変化が、多くの読者の期待と乖離してしまい、「ひどい」という評価に繋がってしまった面は否めません。
しかし、作者たちがこの『食戟のソーマ』という世界とキャラクターたちを愛し、真剣に向き合っていたことは、信じたいところです。

総括:ひどい意見もあるけど面白い?
さて、長々と『食戟のソーマ』の「ひどい」と言われる点、そして序盤の魅力について語ってきました。
結局のところ、この作品は「面白い」のでしょうか、それとも「ひどい」のでしょうか?
この記事としての結論は、こうです。
「終盤の展開、特にBLUE編以降には、擁護しきれない多くの問題点があり、『ひどい』という評価が生まれるのも無理はない。しかし、序盤から中盤にかけての輝きは本物であり、その部分だけを見れば、間違いなく『面白い』、いや『名作』と呼ぶにふさわしい魅力を持っている」
つまり、『食戟のソーマ』は、読む時期や、作品のどこに価値を見出すかによって、評価が180度変わってしまう可能性のある、非常に稀有な作品だと言えます。
終盤の失速をもって「すべてがダメだった」と切り捨てるのは、あまりにもったいない。
あの美麗な料理描写、個性的なキャラクターたちの躍動、胸を熱くした食戟の数々は、紛れもなくこの作品の大きな功績です。
もしあなたがこれから『食戟のソーマ』に触れるのであれば、ぜひ序盤の面白さを存分に味わってください。
そして、終盤に差し掛かった時、この記事で触れたような批判点を頭の片隅に置きつつ、ご自身の目で「面白い」か「ひどい」かを判断していただければと思います。
賛否両論ある作品だからこそ、あなた自身の評価を見つける楽しみがあるはずです。
総括:食戟のソーマ ひどい評価は終盤、序盤は名作
『食戟のソーマ』の「ひどい」と言われる点と、その魅力を詳しく見てきました。

- 『食戟のソーマ』が「ひどい」と言われる主な原因は終盤の展開失速にある
- 特に最終章「THE BLUE」編(31巻~)から批判が強まった
- 「異能(グルーヴ)」など特殊能力の登場で料理漫画から逸脱した
- 能力や調理器具の過度なインフレがリアリティを損なった
- ラスボス才波朝陽の強すぎる能力設定に批判が集中した
- えりなや恵など既存人気キャラの活躍が減り扱いが悪くなった
- 終盤の駆け足展開から「打ち切り説」も囁かれた
- ジャンプ本誌掲載の最終回は消化不良との意見が多かった
- 単行本最終巻では加筆修正があり、結末は補完された
- 人気失速は異能バトル化やキャラ描写悪化など複合的要因による
- 一方で、序盤から中盤(~30巻頃)は間違いなく面白いとの評価
- 下剋上ストーリーと「食戟」システムは読者を熱狂させた
- 佐伯俊先生の美麗な作画、特に料理描写は高く評価される
- 創真、えりな、恵、タクミなど魅力的なキャラが多数存在した
- 創真とえりなの関係は完結編で一定の決着を見た
- アニメ版も序盤は好評で作品の人気を支えた
- 「おはだけ」などの過剰なリアクションは賛否両論の特徴だった
最後に
今回は、『食戟のソーマ』がなぜ一部で「ひどい」と言われてしまうのか、その具体的な理由(特に終盤の異能バトル化やストーリー展開)と、それでもなお輝きを失わない序盤の魅力について、詳しく解説してきました。
終盤の展開には多くの批判点がある一方で、序盤から中盤にかけてが傑作であったことは、この記事を通してご理解いただけたのではないでしょうか。
読む時期や視点によって評価が大きく分かれる作品ですが、それもまた『食戟のソーマ』の個性なのかもしれませんね。
『食戟のソーマ』のような料理をテーマにした熱いバトルや、個性的なキャラクターたちの活躍に興味を持たれた方へ。
当ブログ「よむこみ!」では、他にも様々な面白い漫画を紹介しています。
例えば、同じジャンプ作品で、食をテーマにした壮大な冒険とバトルを描いた『トリコ』のレビュー記事はいかがでしょうか。
『トリコ』も物語後半のパワーインフレが話題になりましたが、『食戟のソーマ』とはまた違った形で「食」の可能性を追求しており、読み応えがありますよ。
また、純粋に他の料理漫画を探している方には、こちらの【厳選】面白い料理漫画おすすめ10選の記事もおすすめです。
定番の名作から隠れた逸品まで、あなたの好みに合う作品がきっと見つかるはずです。
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